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昔話ではありませんが、沖縄がアメリカ統治時代から本土復帰にかけて起こったことを 『沖縄ちょっと昔話』 として紹介したいと思います。日本復帰前に沖縄に生まれ、関西にも住んだことのある私が経験した、カルチャーショック的なお話を紹介します。

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2007年10月06日

第121話 塩害

第121話 塩害

第121話 塩害
店長、なんっすか?この柱??ボロボロじゃないっすか!?

第121話 塩害
沖縄の住宅が避けて通れない『塩害』だ。
沖縄の住宅は、ほとんど鉄筋コンクリートだが、昭和40年代に建てられた家は少なからず塩害に悩まされている。

第121話 塩害

第121話 塩害
さびた鉄筋がむき出しになってるっす。沖縄は常に潮風にさらされている気候だから、鉄がさびるのは分かるっすけど、なんで、コンクリートが落ちちゃってるんすか?

第121話 塩害
コンクリート自体は強アルカリ性で、コンクリートに囲まれた鉄筋は基本的にはさびないんだが、塩分によって中性化が進んでしまうんだ。

第121話 塩害
中性化っすか。コンクリートがアルカリ性じゃなくなってしまうってことっすね。
さびるってことは酸化しちゃうってことっすから、コンクリートが鉄筋を守ってくれなくなるってことっすね。

第121話 塩害
そうなるな。塩分は空中からコンクリートに引っ付いて中性化を進めてしまうものが分かりやすいな。沖縄の場合海に囲まれている上に、一年中風が吹いているし台風による海水の飛散が多いから他府県よりも塩害がひどくなる。

第121話 塩害
景色がきれいだからって、海岸沿いに家を建てると塩害がひどいってことっすか~

第121話 塩害
昭和40年代に比べれば、鉄筋コンクリートの塩害対策も進んでいるから、悲観的になる必要はないな。あとはコストの問題だ。

第121話 塩害
さっきから昭和40年代って言ってるっすけど、年代が関係あるっすか?
(ちょっと昔だから、関係あるはずっす)

第121話 塩害
昭和40年代は沖縄に限らず日本中が建設ラッシュだったんだ。コンクリートの材料の『砂』が不足しがちになったんだな。
そこで、『海砂』を使い始めた。海砂には当然、海水が含まれているから、しっかり塩分を除去しないといけないんだが、その辺が、いい加減なまま建築物が建てられていったんだ。

第121話 塩害
え~~~!じゃあ、初めから「中性化」しやすいコンクリートだったんっすね!
だから、昭和40年代の建物が『塩害』のひどい建物になったわけっすか・・・。ひどい話っすねえ!

第121話 塩害

第121話 塩害
とくに沖縄は、昭和50年に海洋博覧会がせまっていて、大型のホテルや施設が一気に建築されたから、なおさら海砂による塩害がひろがってしまったんだ。

第121話 塩害
う~~~ん、華やかな海洋博覧会の裏側で、そんな深刻な塩害がひろがっているとは・・・
皆さんのお家や、学校は大丈夫っすか?



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この記事へのコメント
 幸作様、またです。 塩害、車にも大いにあると思いませんか? 20年前に友人が、「清水の舞台から飛び降りる覚悟?!」で、うんとはりこんで買った外車(トライアンフ)、新車だったのにものすごく寿命短かったです。 
Posted by emilio at 2008年02月12日 23:50
>emilioさん
コメントありがとうございます。
さかのぼって読んでくれて嬉しいです。
錆びた車が普通に走ってましたよね。
ひどい場合、錆びで穴のあいた箇所にガムテープを貼ったままの車とか。
錆びるのが当たり前だから細かいことは気にしない人が多かったんでしょうね。
さすがに、今はあまり見かけませんけど。
Posted by 幸作 at 2008年02月13日 21:57
 
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